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初めての能楽 鑑賞
13:30会場
席はほぼ中央。9列ある中の6列目です。とても見やすかったです。
7割位入場。
歴史好きの人多数。着物着用の方、チラホラ。男女比1:9位。
私を含め、一人で来られている方も多かったです。
14:00開演
お話 林 和清 歌人
平家物語、歴史、演目の概要など解説
来年のNHKの大河ドラマにも義仲が登場することなども話題に。
木曾義仲役は青木崇高さんだそうです。
柔らかい話題も混ぜながら、詳しい説明で全体の時代背景もわかりやすく解説してくださいました。
毎回、本編の前にこういうお話があるようなので、初心者でも安心です。
14:30〜14:50 休憩
14:50〜16:10 本編
本編
里の女 林宗一郎
巴御前 〃
旅の僧 有松遼一
粟津の里人 松本 薫
大鼓 谷口正壽 小鼓 曽和鼓堂 笛 杉 信太朗
後見 大江 広祐、味方 玄
地謡 河村 紀仁、松野浩行、樹下千慧、味方 團、大江康正、田茂井廣道
まず、大鼓と小鼓が素晴らしかったです。そこに笛と地謡が重なり、幽玄の世界に引き込まれました。
美しい巴御前と主人公の巴をより引き立たせる能衣装。最小限の舞台装置でも十分、物語の情景が浮かびます。
物語は成仏できない巴御前が、故郷木曽から来た、旅の僧に無念の気持ちを語り、この執心を弔ってほしいと願います。
昔読んだ『雨月物語』の「青頭巾」なども、同じパターンでしたが、その時は鬼になった僧が旅の僧に教え導かれ、成仏するお話で、そのまますんなり、納得しました。
しかし、今回の「巴」は事前に木曾義仲の小説なども読んだせいか、悲しげに舞台の袖に消えて行く、巴御前の霊がまだ成仏できずにいるように感じました。
義仲に最後まで、女と一緒だったとは言われたくないと、共に討ち死にすることを許されなかった事。義仲だけでなく、今は亡き父や兄の兼平、仲間の木曽の武士達と夢みた、新しい世の中を作ることが出来なかった事。その悔いはまだ完全に消えていないのではないでしょうか。
多く、武将の無念が描かれる「修羅能」の中で『巴』は唯一の女性主人公だそうです。
大津市伝統芸能会館
アクセス
- 京阪石山坂本線 「大津市役所前」より南へ400m、徒歩約5分
- JR琵琶湖線「大津」駅からタクシーで約10分
- JR湖西線「大津京」駅からタクシーで約5分
- 無料駐車場有り(50台)
この演目の料金
前売 S席 5,500円 A席 5,000円(当日 各500円増)
※演目によって料金は変わります。
この施設には食事や喫茶のスペースがないので、近くの大津歴史博物館か円満院のカフェを利用することになります。
次回演目
『望月』は近江守山宿を舞台にした仇討を描いた作品だそうです。
歴史的な悲劇を描いた能が多いようなので、知っている題材のものが上演される時にはまた訪れたいと思います。
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