小説 『源氏の神霊』QED 著者 高田崇史 講談社

歴史ミステリー

京都•亀岡の頼政塚と壇ノ浦の碇のオブジェで発見された遺体の連続殺人。

そして源平合戦の真実に迫る歴史ミステリーです。

源頼政

平家追討のため、以仁王(後白河法皇の第三皇子)と共に挙兵。その後、木曽義仲、源頼朝も挙兵。

木曾義仲を養育したのは中原兼遠ですが、義仲の兄•仲家を養子にしたのが、源頼政です。

大江山の酒呑童子退治で有名な源頼光(摂津源氏)の子孫で、自身も鵺退治で有名です。

和歌にも精通した、文武両道の武将として知られています。

宇治の平等院境内で自刃。その為、平等院(最勝院)に頼政の墓所があります。享年77歳。

頼政が鵺を退治して賜った領地、京都•亀岡に「頼政塚」(胴体のみ埋葬)があります。首は最後まで付き添っていた渡辺長七唱が宇治川に沈めたため、所在不明とのことです。

源義仲(木曽義仲)

滋賀県大津市の義仲寺にお墓があります。

 

木曽義仲に関しては他の記事でも書いていますので、よろしければ

ご参照ください。

義仲寺 卍 滋賀県大津市

 

小説 『木曾義仲』 著者 松本利昭 光文社

能 『頼政』

能 『頼政』…『平家物語』をもとにした世阿弥の作品。旅の僧に頼政の霊が、宇治川の合戦の有様を語り、供養を願うという内容です。

 

狂言 『通圓』…能 『頼政』のパロディ。一休禅師の作ではないかと言われている。

初代通圓は頼政の部下。平治の乱後は宇治橋の東詰めに庵を結び茶を点てていたが、頼政の挙兵にすぐに駆けつけ、共に討ち死にしました。

お茶屋さんの「通圓」は現在も宇治橋東詰めで営業されています。

 

能 『融』…平等院の地は光源氏のモデルともいわれる 源融(嵯峨天皇の皇子)の別荘でした。

融の華やかな舞と荒廃した河原院跡の哀しさの対照的なモチーフの美しさに定評のある作品だそうです。

 

先日、初めて能楽鑑賞しましたが、良かったので、上記の演目があれば、観てみたいと思います。

平氏と平家

平家=清盛周辺の人々

平氏=北条氏、梶原氏、三浦氏、和田氏、畠山氏、大庭氏、千葉氏など東国の豪族。…頼朝と共に『平家』と戦う。

旅行の参考に

京都… 宇治(平等院•橋姫神社•縣神社)、東山 (安井金比羅宮)、亀岡(元出雲•出雲大神宮)など

山口県… 下関(赤間神宮)

碇のオブジェ 大将•平知盛が乳母の子•家長と共に鎧を2領ずつ付け、二人で手を取り合って、海中へ沈んでいった。能『碇潜』(いかりかずき)、文楽•歌舞伎『碇知盛』では体に碇を結びつけて海に飛び込むという作品になっているそうです。

 

歴史ミステリーの謎解きとともに、各地の歴史•名所も織り交ぜてあり、旅行に行きたくなります。

QEDシリーズ

桑原 崇 、棚橋奈々の大学の先輩•後輩。薬剤師。

シリーズは20冊以上あるので、発行順に読まずに、本書単体でも、読めます。

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